日記:「今日はちゃんと負けたから打ち上げ!」

江古田のガールズの公演「パル子の激情」を観てきました。
念願の初、本多激情…ではなく、本多劇場です!
演劇のまちといわれる下北沢での観劇ということで、個人的にテンションが上がりすぎて、思わず一駅前で降りてしましました。い、いったい私に何があったんでしょうね。(結果、友人をだいぶ待たせました)

あと一駅も待てなかった
あと一駅も待てなかった
たくさんの花に囲まれる鼻血メンツ
たくさんの花に囲まれる鼻血メンツ

物語は、「悪の組織」の女支部長を務める「パル子(平田敦子さん)」とその部下たちがぶちあたる葛藤の話。「悪の組織」の支部といっても、彼らが生き延びるための稼ぎどころは、戦隊ヒーローに負けるための「悪役」のエンターテイメント。クライアント(ヒーロー)と観客(日本人)の喜びに応えるため負け続けてきた彼らに、悪の組織の本部から「本当の悪になれ」という命令が下る…そんなお話です。

地球征服を計画する極悪組織。
その日本ブロック・北関東支部の女支部長は今夜も疲労していた。
彼女の名前はパル子、43歳、独身。
口癖は「膝が痛い」、そして「私向いてないわ、この仕事」であった。
(引用:江古田のガールズ「パル子の激情」あらすじより

「パル子」から滲み出る「おばさん」

平田敦子さんは、実は今までそんなに注目したことなかった方なんですが…
い、いったい何ですか!あの人間味MAXな女優さんは…!
ある時はよくいる「おばさん」、
ある時は面倒なことから現実逃避するが憎めない「管理職」、
ある時はちゃっかりお願いしちゃう「女の子」。
パル子(42)の中に女の子がたくさん詰まっていて、びっくりして目が離せませんでした。

平田さんのような方を見ていると、「おばさんらしいおばさん」という役者ってとても貴重だなと思います。老いとか、人間の癖みたいなものをしっかりと演じきれる。若い女の子がどんなに頑張って特殊メイクを施しても、骨の髄から滲み出る「おばさん」は再現できないわけで。安心して笑って見ていられる「パル子」でした。
だけど本当に膝が痛そうに見えました。

観客を引っ張ってくれる「リオ」

そして、ポスターで平田さんと隣り合って一番手前に写っていらっしゃるのは、私が尊敬してやまない増岡裕子さん。
実は中学・高校時代の演劇部時代の先輩であり、本当に本当に素敵な女優さんなのです。

物語の中では、「鈴木リオ」という一般人(地球人)。
パル子に憧れて、悪の組織に入団を希望してメンバーの一員になる人なのですが、とにかく他人の心のつかみ方をわかっているポジションとして、話の節々でどんどん展開を回していきます。

また、私たち観客からしても唯一の「一般人」。
めまぐるしく展開していく舞台の中、観客を次の展開へ常に引っ張って行ってくださる有難い存在でもありました。
(一緒に観劇した友人はとても感謝していました。笑)
とにかくずーーーっとパワフル!体を張ったギャグにたくさん笑わせていただきました。

文学座にも所属されている方で、次は「食いしん坊万歳!~正岡子規青春狂詩曲~」にもご出演されるそうです。ますます目が離せません…!ずっと応援していきます。

「ヒーローが輝くための悪役」という存在

最後に。
実は、昨年の10月に現実世界で本当に「負ける悪」を生業にしている人たちが朝日新聞に取材されていまして、思わず記事をツイートをしていたのを思い出しました。

「悪の秘密結社」仕事してます ショー準備から悪役まで(朝日新聞 2016/10/22)

「ショーが終わり、舞台裏でヒーローから『助かった』と言われるとうれしい。どんな人やキャラクターでもヒーローとして輝かせられるような悪役をめざしたい」

すげえ、劇中で言ってたのとほぼ同じやん!

ヒーローは悪がいるから正義になれる、って気づくと、いろんな物語に出てくる悪役がまた違って見えてくる。
「今日はちゃんと負けたから打ち上げ!」というセリフは、意外と現実にもあるかもしれませんね。

とにかく笑いすぎて、翌日は喉と腹筋が軽く痛い。
新年迎えてから初の「笑える演劇」だったので、2017年、何か辛くなったらパル子を思い出して笑おうと思います。


[おまけ]今日のグルメ

スープカレー ポニピリカ /野菜たっぷり、和風も選べるスープカレー。スパイスが程よくきいてて美味しかった!そしてお店がオシャレでした。

VA BENE / 肉バル×クラフトビール。前菜からメインのお肉まで、盛り付けが綺麗。赤身のお肉は噛んでも噛んでも味がじんわりしみ出してくる。

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